令和3年第4回恩納村議会定例会では、様々な重要議題が取り上げられ、特に教育、福祉、デジタル改革についての議論が続けられた。特にヤングケアラー問題に関して、仲田豊議員が質問を行った。ヤングケアラーの状況について、福祉課長の石川司氏は、厚生労働省及び文部科学省による実態調査の結果を説明した。その報告では、中学生の5.7%、全日制高校生の4.1%が、家族の世話をしているとの結果が得られた。家庭内のデリケートな問題ゆえに、支援が必要な状況が表面化しにくい課題についても指摘された。
さらに、コロナ禍以降の拠点産地品目販路拡大への取り組みについても質問が寄せられ、安里周作議員が、コロナ禍の影響を受けた拠点産地の販売状況を報告した。これに対し、農林水産課長の宮平覚氏は、地域おこし協力隊の活動を通じて販路拡大を進めていると述べ、具体的な事例も紹介された。また、ＳＤＧsに関する取り組みについても、環境保護を目的とした「ＧｒｅｅｎＦｉｎｓ」の導入など、自然環境の保全への努力が述べられた。
一方、再生事業の進捗に疑問を呈した山城良一議員は、サンゴの村宣言に関連した費用対効果や、地域住民の生活支援について村長に意見を求めた。村長の長浜善巳氏は、サンゴの保全と地域振興の事業が同時に進行していることについて強調し、持続可能な社会を目指すための各種施策の重要性を語った。
このように、今回の定例会では、教育、福祉、産業、環境問題に至る多様な議題が活発に討議され、村民の生活環境の向上を目指した議論が行われた。各議員からの質問に対し、当局は現状を明らかにしつつ、未来に向けた取り組みを続けていく必要性を再確認している。これからの村の発展は、議会の決議を受けた政策の実施によって、一層期待が高まる。