令和5年第2回西原町議会定例会では、多くの重要なテーマが取り上げられた。
特に注目を集めたのは、学校給食費の無償化に関する議論である。教育長の新島悟氏は、この無償化が財政的負担の大きさから、町村単独での実施は難しいとの見解を示した。今後は町村会を通じて、協力を得て実現を目指すという。また、桑江朝千夫沖縄市長が先日、給食費無償化を実現するよう要請する決議を全会一致で可決したことを受け、町としても積極的に対応していく必要があるとの意欲が示された。
次に、都市基盤施設の整備に関する課題も浮上した。特に、那覇北中城線沿道や国道329号沿いの土地に関しては、用途地域の見直しが行われ、宅地開発の可能性が高まったと説明された。これにより、地域の経済活性化が期待される。一方で、交通渋滞を引き起こす恐れもあり、住民の意見をしっかり聞きながら進める必要がある。
農業振興については、下限面積要件の撤廃が大きな話題となった。農業委員会の宮平淳氏によると、これにより新規就農者や農業者の育成が期待できるものの、耕作放棄地の問題も引き続き課題となる。これに対して、農業者の所得向上とともに、適正な農地利用の確保が求められることが確認された。
環境保全対策に関する報告では、火葬場の整備が紹介された。火葬待機日数の長期化は社会問題化しており、こちらでも具体的な整備方針が求められるとのことだった。特に民間葬儀会社との連携といった観点が重要視されている。
沖縄振興特定事業については、地域における持続可能な発展を目指して、町長が財源確保に向けた取り組みを進める意向を示した。このため、一括交付金の上手な活用が求められる。
また、教育環境の充実に向けた取り組みとして、空調設備の整備が具体的に進められ、災害時の避難所としての機能の強化が図られることが期待されている。