令和2年3月6日、嘉手納町議会は第39回定例会を開催した。議題には米軍ヘリに関連する重大な意見書と抗議決議が含まれており、議会はこれを真剣に討論した。
特に、発議第57号「米軍CH-53大型輸送ヘリからの吊り下げ物資落下事故に対する意見書」と発議第58号「抗議決議」が注目を集めた。12番の當山均議員は、事故の背景を説明し、海域での漁船やレジャー船の航行の危険を強調した。當山議員は「落下事故が発生し、海上に物資が投下された重大さを町民は無視できない。事故の背景には日米地位協定の問題が絡んでおり、根本的な改定が必要である」と述べた。
議会は意見書を賛成多数で可決し、米軍に対して事故原因の徹底的な究明を求めた。さらに、米陸軍の吊り下げ訓練の中止も要求した。議会は、町民の安全が最優先であるとのスタンスを明確にした。
また、令和2年度嘉手納町の予算案も審議された。一般会計予算、国民健康保険特別会計予算、後期高齢者医療特別会計予算、下水道事業特別会計予算、水道事業会計予算と多岐にわたる議案が一括で委員会に付託されることが決定した。特に、財政的な問題についての質疑が多く、14番の田仲康榮議員は「特別交付税の減少理由について詳細に説明する必要がある」と指摘した。
議会の次回以降の会議に向けて、各議員からの様々な要望や意見が出されており、町民の生活や安全に配慮した議論が続けられる見込みである。