令和5年12月18日、嘉手納町議会は第30回定例会を開いた。
本議会では、嘉手納町税条例や国民健康保険税条例など多くの条例改正案が可決された。また、特定の個人を識別するための番号の利用に関する条例や議員の請負状況の公表に関する条例の制定も行われた。これにより、透明性が確保され、議会の運営が公正になることが期待されている。
最も注目を集めたのは、嘉手納町税条例の改正である。新垣美佐税務課長は、森林環境税の導入に伴い、個人住民税と軽自動車税に関連する改正が必要であると述べた。「今回の改正により、森林環境税が導入されることになり、町の税収にもプラスの影響があるかもしれない」と強調した。
福地義広議員からは森林環境税の目的や、町の財政に及ぼす影響について具体的な質問があり、新垣課長は「森林環境税は国土の保全、水源の維持などに貢献するものであり、徴収が開始されることで町の歳入も期待できる」と答弁した。
次に話題に上がったのは国民健康保険税の軽減措置についてである。伊波和美町民保険課長は、出産を控えた世帯の税負担軽減措置に関する改正案を提案した。これにより、出産予定月の前後数か月にわたって保険税が減免されることとなる。福地議員は具体的な減額額を質問し、伊波課長は「約9,300円の減額が見込まれる」と数字を示した。
建設関連の議案としては、嘉手納野球場の建設工事請負契約の変更が承認された。天久昇都市建設課長は、補助金の余剰金を活用するために契約内容を変更する必要があると説明した。さらに、嘉手納町営住宅の併行防音工事についても財源や工事内容が詳細に説明され質疑が行われた。
最後に、財産の取得に関する議案が可決され、執務室内の仮想画面機器の新調が決定した。これにより、職員の効率的な業務遂行がファシリテートされることが期待されている。
この日の議会は、多岐にわたる議案が円滑に審議され、原案通り可決される結果に終わった。次回の会議では、各議案の進捗や影響について改めて報告がなされる予定である。