令和5年12月に開催された嘉手納町議会では、重要なアジェンダが多く取り上げられた。
特に「防錆施設建設について」は重要な焦点となった。11番の當山均議員は、政府に対し各種環境基準値の調査およびその結果公開を求める必要性を強調した。「環境汚染への不安が残る中、十分な情報開示が求められている」と述べた。同議員は、米軍基地の環境問題について「基地内立ち入り調査を拒否する体制の下では、町民の信頼は得られない」とも指摘した。さらに、基地渉外課長の當山哲也氏は、沖縄防衛局による環境基準の監視体制について、「年1回の定期検査を実施している」と答えた。
また、男女共同参画計画の議論も行われた。比嘉副町長は、「近年の多様性を尊重する施策に対して、計画的に進めていく」とコメント。特に、男女共同参画の視点から子どもたちへの教育が重要であり、小・中学校における取り組みが評価された。教育指導課主幹の小濱勉氏は、性別に関わらず能力を尊重する教育方針を強調した。
さらに、自治会長の報酬についても議論が交わされた。総務課長の金城悟氏は、「過去の勧奨退職者が増えており、今後の人事異動についても十分配慮する必要がある」と述べ、職員の定着を図る方針を示した。特に、町民との連携を強め、より具体的な施策の検討が進められる必要があるとの意見も聞かれた。
一方で、生理用品の無料配布についても注目を集めた。教育指導課長の金城博吉氏は、「全女子トイレに生理用品が設置され、多くの女子生徒から助けられている」という声を報告。個室への設置を求める意見に対しては、今後の方針に反映する意向を示した。議員の意見として、「女子生徒が安心して利用できる環境づくりが求められている」との指摘があり、さらに改善策が模索される。
総じて、嘉手納町議会では、住民の健やかさや思いやりのある社会づくりに向けて、多方面での活発な議論が行われ、自主的な対応が求められている。特に、環境問題への配慮、男女共同参画、住民福祉の向上が重要なテーマとなっており、今後の施策に注目が集まることだろう。