令和5年7月19日に、嘉手納町議会臨時会が開催され、重要な議題がいくつか取り扱われた。特に、嘉手納基地における米軍機の騒音に対する抗議の意見書と決議が可決された。
本議会では、米軍機から発生する騒音の激化について特別委員会が事前調査を行い、住民からの苦情が相次いでいる現状が説明された。11番 當山均議員は、「最近の米軍の飛行活動に対して住民の苦情が深刻化している」と述べ、意見書の必要性を強調した。
意見書には、今年5月の騒音発生回数についてのデータが盛り込まれており、測定局ごとに前年同月比で約2倍以上に増加していることが指摘された。議会では、米軍の演習や駐留機の影響で住民の生活が脅かされているとの見解が示され、これに対して強い抗議が必要である旨が繰り返し述べられた。
また、意見書では、嘉手納基地への外来機飛来禁止や騒音規制の遵守など、具体的な要求が記載されている。これに対して、2番 福地義広議員は、「騒音規制を守られていない実情に対し、住民の声が反映される結果を求めている」と意見し、議会全体からの支持を受けた。
次に審議された大きなテーマは、令和5年度嘉手納町一般会計補正予算（第3号）であり、嘉手納基地の騒音測定器の移設工事や嘉手納野球場の土壌汚染対策工事が提案された。上地康夫企画財政課長は、「歳入歳出それぞれ5,553万4,000円を追加し、予算の総額を137億471万5,000円とする」と説明した。
全議題を通じて、議員らが協力し合い、地域住民の意見を反映させた政策決定を目指す姿勢が印象的だった。特に米軍機の騒音問題に関しては、今後も関係機関への要請が続く見通しであり、地元住民の期待がかけられている。議会は一時休憩を挟み、閉会に向けて進んでいった。