令和2年第41回嘉手納町議会定例会が、6月11日に開会された。この会議では、一般質問が行われ、特に新型コロナウイルスの影響に対する町の取り組みや、さまざまな生活支援策について議論された。
最初に一般質問を行った仲村渠兼栄議員は、ひきこもり支援について取り上げた。「全国で『8050問題』がある中で、嘉手納町でも福祉課に相談係を配置する必要がある」と述べ、具体的な施策を求めた。これに対して福祉課の野村順子課長は、既存の障害福祉係で相談に対応しているとし、「効果的な支援を行うために、行政としての取り組みを進める」と強調した。
続いて、交通安全についての質疑も注目を集めた。仲村渠議員は、新1年生の登下校時の不安を軽減するため、交通安全・防犯・防災教育を含めたワークシートを提案した。教育指導課の稲嶺盛幸課長は、「安全マップを活用して、地域の危険箇所の認識を高める取り組みを行っている」と回答し、充実した課外活動を進める意向を示した。
さらに、鯉のぼりフェスタについても言及があった。鯉のぼりフェスタは嘉手納町の大イベントであり、仲村渠議員はその重要性を訴えた。子ども家庭課の金城博吉課長は、過去5年間の予算額と参加人数を報告し、今後のイベントに関しても町民との連携が重要であると述べた。
新型コロナウイルスに関連した議論では、特に地方創生臨時交付金を活用した事業の実施も取り上げられた。各事業の採択状況について企画財政課の我謝治彦課長は、了承された9事業を掲げ、町民のニーズに対する取り組みを強化するとした。
このほかにも、水道料金の無償化や公営住宅の家賃減免措置、子どもたちの給食費無償化の取り組みについて質疑が行われ、特に緊急小口資金貸付金の状況も報告された。福祉課の野村順子課長は、その申込み状況に触れ、「ほとんどの申請者が貸付を受けられる状況」と述べた。
防災無線のデジタル化についても進捗報告がなされ、より聞き取りやすい情報伝達が確保される見込みとされた。住民が安全情報を迅速に受け取るための取り組みが、議会内で確認された。
会議を通じて、様々な議題に対する詳細な討論が行われ、今後の嘉手納町の方針と施策に期待が寄せられる。