令和4年6月10日に開催された嘉手納町議会定例会では、様々な重要な議題が議論された。特に、定住促進事業や新型コロナウイルス感染対策、ひとり親家庭支援についての議論が注目を集めた。
定住促進事業に関する質疑では、天久昇都市建設課長が、5年間で129人の人口増を見込んでいたが、268人が転入していることを報告した。これは、当初の想定を超える成功を収めた結果と評価している。また、定住促進奨励金についても、予想以上に効果が出ていると強調された。
さらに、新型コロナウイルスの影響についても深く掘り下げられた。奥間常明議員が家族全員の感染を経験し、公共の場での感染予防の重要性を訴える中、町長は連日町民に対し危機感を持って周知していると紹介した。嘉手納町では公表値累計として1,911名の感染者が報告されており、14.15%が陽性とされる厳しい状況である。
ひとり親家庭支援においても質疑が行われ、金城博吉子ども家庭課長が現在の相談窓口の概要を紹介した。児童扶養手当を受給する284世帯に対して経済的支援を行なっているが、生活の安定にはさらなる支援が必要であるとの意見が挙げられた。特に、生活保護の申請には周囲の目が気になるとの声が多く、プライバシーを配慮した支援が望まれると指摘された。
また、ごみ削減対策についても取り上げられた。上地康夫産業環境課長は古着や粗大ごみのリユース事業を強調し、昨年度よりこれらを開始した成果を報告した。議員からは、地域密着型でのリサイクル活動を促進することが求められた。
これらの議論は、町民の生活改善と地域の持続可能性に向け、町としてどのように前進していくべきかを考えさせるきっかけとなった。今後の行動が期待されるところである。