令和3年5月17日に開催された第3回嘉手納町議会臨時会では、米軍基地に関する議論が展開された。特に、パパループ地区の使用についての抗議意見書が通過したことが注目を集めている。
この議案は、当局が発表した米軍駐機場の使用期間に関する声明に対して住民の不満が高まる中提出されたものである。議員の當山均氏は、「現在、パパループ地区周辺から発生している騒音や悪臭について、町民からの苦情が多数寄せられている。特に、騒音の発生状況は過去のデータと比べても約1.9倍に達している」と述べ、住民の生活環境が脅かされていることを強調した。
会議では、当局から提供された資料に基づき、特に騒音回数が上昇していることが示された。嘉手納測定局では、5月3日には63件、5月4日には66件の騒音が記録され、これに対する苦情も増加しているという。町民は、その影響に対して強い不満を抱えており、「騒音が非常にうるさい」との声が寄せられ、住民の忍耐が限界に近づいている現状が浮き彫りになった。
続けて、当山氏が発議した「意見書および決議」が審議された。彼は「この問題は米軍の一方的な行動に対する結論として位置づけられるべきである」との見解を示し、再三にわたり米軍に対する抗議の姿勢を求めた。会議の結果、意見書および決議は可決され、町民の懸念に配慮した形で制度 reformが求められることとなった。
さらに、議会では、嘉手納町税条例の一部改正や一般会計補正予算の承認も行われた。この中でも、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が計上されていることが強調され、税負担の軽減策が今後の重要な課題として挙げられた。また、特定地域の特別振興事業としてのいくつかの建設工事も承認された。特に、地域振興に寄与するための共同体としての責任が強調されている。
最終的には、執行部から嘉手納町監査委員の選任についても議題となり、新たな選任が承認された。このように、本臨時会では、米軍問題や地域振興策に関する重要な決議がなされたことにより、今後も市民の声に基づく政策が進められることが期待されている。