令和2年9月15日、嘉手納町議会定例会が開かれた。議会では令和元年度決算に基づく各種報告や議案が審議された。特に健全化判断比率に関する内容が重要視されている。
我謝治彦企画財政課長は、令和元年度決算に基づく健全化判断比率について説明した。実質赤字比率が、一般会計の決算において赤字額がないことから該当しないとし、連結実質赤字比率についても赤字が発生していないため該当しないと述べた。
実質公債費比率が−1.7%と報告され、財政の安定性が示された。この比率は、地方債の元利償還金に対する比率で、実質的に問題がないとされている。将来負担比率においては充当可能な財源が負担額を上回ったため算出されなかったとのことだ。
次に、天久昇都市建設課長からの報告では、沖縄県町村土地開発公社の事業報告が取り上げられた。嘉手納支社では事業執行がないため、事務費に関する決算報告が主となった。収入は719万9,536円で、支出は756円であった。
また、嘉手納町の水道事業会計についても議論が交わされた。又吉政勝上下水道課長が発表したところによると、令和元年度の未処分利益剰余金は1億2,131万9,558円で、そのうち378万3,824円が資本金に、1,000万円が建設改良積立金、500万円が利益積立金として処分され、残りは翌年度に繰り越されることとなった。
歳入歳出決算認定では、我謝治彦企画財政課長が令和元年度一般会計歳入歳出決算認定について詳述した。歳入総額は112億2,611万7,000円であり、前年と比較して20億3,180万6,000円の増となった。歳出についても107億8,390万5,000円で、黒字決算が出たことが強調された。
最後に、議案第18号として未処分利益剰余金の処分について採決が行われ、原案通り可決された。議会は全体を通して透明性の高い運営がなされ、健全な財政運営への期待が寄せられている。