令和元年第33回嘉手納町議会臨時会は、米軍のパラシュート降下訓練に抗議する意見書と決議を可決した。
議会では、特に常態化する降下訓練に対する町民の懸念が強調された。議員らは「本件は今年で4度目であり、これまでで最も頻繁な訓練である」と指摘した。さらに、「この訓練は明らかに日米間の合意に反しており、容認できない」と強調した。
12番當山均議員は趣旨説明の中で、嘉手納基地のパラシュート降下訓練が平成8年の合意に基づいて伊江島で実施されるべきで、現在の状況は合意違反であると訴えた。「強行された訓練は、住民感情を無視したもの」と語った。
さらに、當山議員は、河野太郎防衛相が「明らかにSACO合意に反する」と発言したことを引用し、「これだけの抗議がなされているにも関わらず、米軍は指示を無視して訓練を続けている」と批判した。これに対し、9番照屋唯和男議員も賛同し、米軍の行動を厳しく非難した。
議会は、嘉手納基地での訓練を終息させるよう日本政府に求める意見書を賛成多数で可決した。また、今後の要請行動についても議長らが直接交渉を行うことを決定した。町内の住民や周辺自治体もこの問題に強い関心を寄せており、今後も議会は米軍に対する不安の声を広げていく方針である。