令和5年3月28日に開催された嘉手納町議会定例会で、重要テーマが多数議論された。
特に注目されたのは、嘉手納基地の災害対策に関する質疑である。當山均議員は、基地災害に対する避難の形態を尋ね、特に町外への避難計画の必要性を指摘した。これに対し金城悟総務課長は、「平成29年度に策定された避難実施要領は、武力攻撃ではなく航空機事故等に対応するもの」と発言し、国民保護計画の改定が必要であると強調した。
また、「台湾有事危機」に関する発言もあった。當山均議員は、危機に対して冷静な外交努力を求めるべきだと提起した。知事や政府の政策についての質疑も行われ、議員は恒常的な危機意識の重要性を訴えた。総務課の金城課長は、「武力攻撃事態を想定した避難計画が必要」とし、訓練の重要性を認識していると発言した。
さらに、結婚新生活支援事業の早期導入も話題に上った。議員たちは少子化対策として、地域における効果的な施策の実施が急務であると強調した。企画財政課の我謝治彦課長は、この施策の内容を述べつつ、課題点を指摘した。具体的な経済支援策の必要性が強く求められている。
一方、人事評価の活用についても議論が交わされ、職員の評価について「公平かつ適正な実施」が目指されるべきとの認識が示された。特に、昇給や昇格に対する評価制度の確立が求められ、金城悟総務課長はシステム化の進捗を報告した。
さらに、通学路の安全確保や立哨活動についての質問もあり、教育委員会の池味勇課長は立哨活動の効果を評価しつつ、地域の連携を強調した。また、救命講習の定期的な実施についても言及があり、町民の安全確保に向け、積極的な呼びかけが必要であると強調された。
これらの議論を経て、町議会は市民の安全を守るための施策強化が求められる中、地域の問題に真摯に向き合い、適切な対応策を模索していく姿勢を示した。町民の健康と安全への配慮が新たな政策にどのように組み込まれていくのか、今後のアクションに注目が集まる。