嘉手納町の令和4年第13回定例議会では、町の発展と地域住民へのサービス向上に向けた重要な課題が議論された。
特に、コロナ禍における町内イベントの中止状況が注目された。副町長の比嘉孝史氏は、前年度に開催予定だったイベントの9件が中止されたと述べ、今年度も既に幾つかのイベントが中止決定されていることを説明した。また、今後のイベント実施についても、感染状況を見守る必要があるとしつつ、状況改善を期待していると強調した。
さらに、農業振興についても話題となった。産業環境課の上地康夫課長は、農業者の多くが苦境に立たされている現状を指摘し、特に肥料や飼料の高騰が農業活動に影を落としていると述べた。この件に関して、今後も支援策を検討し、農業者の収入増加に協力する姿勢を示した。
一方、町のごみ袋手数料の改定がある中、自治会の手数料が減額された影響についても議論された。上地康夫課長は公平性を保つために6区の意見を尊重する必要があると述べ、徴収の見直しについて慎重に対応するとの見解を示した。自治会からの要望があれば再考する考えを示しており、今後の動向に注目が集まる。
また、プロサッカーキャンプの誘致についても言及があった。社会教育課の幸福淳次課長は、昨年度の野球場改修工事に合わせて、サッカーキャンプを誘致するチャンスがあるとも述べ、他のスポーツチームからの問い合わせの有無についても関心が寄せられた。
最終的には、ヤングケアラー問題についても議論がされ、学校や保護者がその実態を把握する必要性が強調された。これにより、町全体が一体となって地域の子どもたちを支える姿勢が問われることとなった。
今後の課題としては、コロナ禍からの復興を目指し、地域イベントの再開、農業支援の強化、サッカーなどのスポーツキャンプ誘致、さらにはヤングケアラーへの支援策の拡充が求められることになる。町民が安心して暮らせる環境作りが一層進むことが期待されている。