嘉手納町議会臨時会は、米軍機による騒音問題を巡る緊急な討論を行った。
令和4年2月9日に開催された議会では、特に嘉手納基地における航空機の騒音激化が深刻な問題として取り上げられた。議会では、米軍機の騒音による住民生活への影響が懸念され、発議第24号と第25号が上程されたことが議論された。
発議第24号を代表して、當山均議員が趣旨説明を行い、最近の騒音データに基づき、特に深夜・早朝の騒音についての問題を指摘した。當山議員は「1月31日の嘉手納測定局では39分間に13回の騒音が発生し、これは実に3分に1回の頻度です」と述べた。また、「このような騒音は安眠を妨害し、日常生活をも破壊する状況です」と強調した。
続いて金城利幸議員は「嘉手納町民は長年にわたり、米軍基地からの騒音被害に悩まされてきた」と指摘し、今回の米軍機の訓練移転中にもかかわらず外来機が増えている点を懸念した。 "米軍が嘉手納からの訓練移転の意向を示しているが、これに伴い逆に外来機の騒音が増加している"とも述べ、根本的な改善を求めた。
この臨時会における討論は、米軍機の騒音激化がもたらす影響についての意見を集約する機会となり、住民からの様々な苦情や不安の声が集まった。特に安森盛雄議員は、謝罪と共に追加的な調査を呼びかけ、「基地渉外課から提供される資料に対して、詳細なデータの提出を求めたい」と述べた。これに対して當山議員は「前年との比較データについては今後の調査が必要」と応じた。
最終的には、発議第24号と第25号の両案が賛成多数で可決され、意見書および決議として正式に採択された。これにより、嘉手納町議会は米軍機の騒音問題に強く抗議し、早急な対策を求める形となった。議会は兵器としての米軍の活動が地域住民に与える影響を無視してはならないとして、さらなる議論を続ける方針を示している。
議会は「住民が実感できる有効な対策を早急に講じる」ことを改めて強調し、今後の進展を見守る姿勢を示した。議会は今後もこの問題に注視し、必要に応じて追加の対応を行う旨を決議した。