令和3年9月9日に開かれた嘉手納町議会定例会では、幅広いテーマに関する議論が行われた。議員からは古布の回収及びリサイクル、また新型コロナウイルスに関連する問題が数多く提起された。さらに、基地問題に焦点を当てた質疑も行われた。
議論の中で特に関心が集まったのは、古布の回収とリサイクルの取り組みについてだ。「古布の回収事業は昨年からスタートし、町民からの参加が促されている」と述べるのは、上地 康夫産業環境課長である。彼はまた、可燃ごみの中で布類が占める割合が50.3%にのぼることを強調した。このデータに基づき、家庭から出る不要な布を有効活用するため、町は回収活動を推進している。さらには、町民への周知方法としてチラシや広報誌を利用していることも紹介された。
新型コロナウイルスに関しては、嘉手納町の感染状況が取り上げられ、「町民全体へのワクチン接種が進んでいる」と町民保険課の町田 優課長が述べた。特に彼女は、高齢者層の接種率が70%を超え、全体で41.69%、二回目の接種は33.97%であると付け加えた。このような状況下でも、官での情報の発信や支援が強化されることが期待されている。
さらに、基地被害に関する質問も多く寄せられた。福地義広議員は、嘉手納基地からの爆音や他の影響に関して、島内外からの多くの苦情を受けていることを指摘し、「基地問題が依然として解決されていない」と訴えた。この点に関し、當山 哲也基地渉外課長は「今回の議会でも基地関連の要望について強く働きかけていく」と語り、基地問題に対する関心の高さを示した。
このように、今回の定例会では古布回収事業や新型コロナウイルス対策、基地問題に関する質疑応答が行われ、幅広い意見が寄せられている。議員たちは、町民の生活保障と基地問題の解決に向けて、引き続き議論を続けていく意欲を見せていた。