令和3年3月19日に開催された嘉手納町議会定例会では、複数の重要な議題が取り上げられ、地域における対応策について議論が交わされた。特に、死亡届の手続きに関する効率化や、空き家対策の強化が目立つ議論となった。
まず、死亡届に関しては、役場で行う手続きが多く、新たな制度の導入が提案された。事務処理の効率を高め、住民サービスを向上させるため、窓口でのサポートやガイドラインの整備が期待されている。
次に、空き家対策の強化についても話題に上がった。町内に点在する空き家の把握状況について、都市建設課の天久昇課長は、過去の調査を基に倒壊の危険がある空き家の現状を報告した。特に、今後の進む人口減少を背景に、空き家対策が定住促進につながる可能性について可能性が示唆された。新たな取り組みとして、空き家を移住者向けの賃貸住宅として活用する案が提案され、地域活性化が期待される。
さらに、嘉手納町の観光振興に向けて、道の駅かでなの機能拡充が議題となり、観光協会の設立準備が進められている。上地康夫産業環境課長は、県主催の講座に参加し、空き家を活用した定住促進策についても情報収集を行っているとした。観光協会の設立が進むことで地域全体の観光振興が期待され、町の発展につながる可能性がある。また、地域の文化や歴史を学んでいく資料としての役割も果たすことが期待されている。
最後に、新型コロナウイルスの影響による地方財政の急激な悪化や、地域の景気に関する懸念についても触れられた。町長は、必要に応じてセーフティネットを強化していくことや、異常事態に備え、柔軟な対応が求められることに言及した。これらに関する議論や対応策が今後の町の運営には不可欠とされており、町民の生活向上に寄与することが期待される。