令和3年第5回嘉手納町議会臨時会が開かれ、嘉手納基地の騒音問題に関する意見書が可決された。特に、夜間および深夜早朝の騒音激化に対し、厳重に抗議する意思が表明されている。
会議ではまず、日程の確認が行われ、「会期の決定」が議題に上がった。議長の仲村渠兼栄氏は、会期を1日間に決定したと述べ、この点に異議なしと認められた。次に、発議第6号と第7号、いわゆる「嘉手納基地における夜間・深夜早朝の騒音激化に抗議する意見書」と「同決議」が一括して審議された。
當山均議員は、発議の趣旨説明で騒音発生のデータを示し、住民の生活環境に与える影響について訴えた。「最近、嘉手納基地から夜間に航空機の騒音が絶え間なく響いている」と指摘し、特に6月24日には15件の苦情が寄せられたことを強調した。彼は、データ分析を行いたいと言い、住民居住地周辺での騒音発生が特に顕著であることを説明した。
議論の中で、金城利幸議員は、嘉手納町の町歌を引用し、「朝の新鮮な空気を入れようと開けた窓から航空機の低重音が入ってきた」と述べ、日常生活での騒音の影響を訴えた。また、彼は、地元住民が繰り返し受けている悪影響を具体的に共有し、問題解決への取り組みを促す意義を訴えた。
最終的に、意見書は全会一致で可決され、地方自治法に基づいて採決された。これは、嘉手納町民の生活環境を守るための強い決意を示すものと評価される。意見書は、内閣総理大臣や防衛大臣など、関連する政府機関に送付される予定で、多くの住民から寄せられた声を反映した形となる。現地の住民は、今後もこの問題に対して継続的な注視を求めている。
この臨時会は、地方自治法に基づく重要な手続きを経て閉会となり、議長の仲村渠兼栄氏は、今後の進展を期待する発言をした。一連の議論からも、嘉手納基地に対する住民の強い抗議の姿勢が浮き彫りになったと言える。