令和5年3月27日、嘉手納町議会の定例会が開催され、様々な重要議題が討議された。
今回の議会では、高齢者福祉政策が多くの議員から注目を浴びており、特にタクシー助成事業が議論の中心となった。タクシー料金助成事業について、仲村一議員は、利用条件が厳しく感じられるとの意見があると指摘し、名嘉義広福祉課長は令和2年度から66.5％の執行率で増加している実績を述べた。しかし、まだ対象者の間で条件緩和を望む声が多いため、今後の見直しが必要だと思われる。
また、公共交通網整備に関するタクシー事業の提案が正副町長よりあり、実施の可能性が検討中である。金城悟総務課長は、地域福祉交通の観点からタクシー料金助成事業を強化する方針を示し、地域住民の交通手段確保に向けた取組を促進する意向を示した。提案された「町乗りタクシー」事業も、民間事業者との連携による新たな施策であるため、今後詳細を詰める必要がある。従来のコミュニティーバスの方向性とあわせて、多くの高齢者や移動手段のない子ども達にも使いやすい施策となることが期待される。
教育面では、小中学校の教員配置についても新たな問題が浮上した。池味勇教育指導課長は、病休者が出た際の代替案として、教員の配置が間に合わない場合には他の教職員の負担が増加する困難な現状を訴えた。教育長は、県の指導を受けつつ、柔軟な対応が必要だと強調した。特に少人数編成の学級については、現状の配置数では不十分であり、重要な課題であることから、早急な解決策が求められている。
さらに、西浜区での子ども居場所事業についても詳細が報告された。金城博吉子ども家庭課長によると、コミュニティセンターを利用して居場所を提供し、民間業者の協力のもとで進めていく方針である。また、素晴らしい居場所事業の実現に向けて地域との連携が重要であり、平日の定期的な運営により児童たちの学びや遊びが確保されることを期待されている。
最後に、交通安全対策に関する議論も行われ、特にハンプ設置についての評価が示された。今後、道路管理や白線の引き直しについて、適宜地域の指摘や意見を参考にしながら、安全対策を進める方針が示された。