令和2年第501回北谷町議会臨時会が、7月17日午前10時に開会した。
本会議では、発議第9号及び第10号の2件が中心議題に挙がった。これらは新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、在沖米海兵隊異動者の町内ホテル隔離措置に関する抗議決議と意見書である。
照屋正治議員(北谷町議会)は、地域住民が新型コロナウイルス感染症防止に向けて努力してきたにも関わらず、米軍関係者が町内で隔離措置を取られることは、住民に多大な不安を与えると指摘。特に、米軍施設内での感染拡大が懸念されている状況で「風評被害が周辺事業所にも影響を与えている」と強調した。
また、米軍関係者から確認された新たな感染者数が延べ153名に達した事例を挙げ、隔離措置の中止を求めるとの意見が示された。議会は全会一致で抗議決議及び意見書を提出することに決定し、町民の安全と健康を守る立場を強調した。
次に、発議第11号及び第12号についても議論された。これらは、米軍人・軍属による道路交通法違反事件に対する抗議決議および意見書で、過去1月間に起きた交通違反事件が相次いでおり、地域住民に危険が及んでいる現状を受けてのものである。照屋正治議員は、米軍の責任を問う発言をし、「再発防止策の実施と法令の遵守を要求する」と述べた。
今月の5日に発生した、米空軍関係者の酒気帯び運転による逮捕事件を受け、地域住民は「安全を脅かされることに強い遺憾の意を表する」と述べ、さらに地位協定の改訂を求める声が高まっている。議会は、これらの議題においても全会一致で可決し、厳重抗議を行う意向を示した。
加えて、米軍嘉手納基地内でのパラシュート降下訓練に関する抗議決議と意見書も採決され、基地周辺の住民の安全が脅かされないよう一層の対策を求める決議がなされた。今回の議会の姿勢は、地域住民の希望に応えるものであり、今後の基地運用における改善に期待が寄せられている。