令和3年第516回北谷町議会定例会が開催され、各議員から多岐にわたる質問が提起された。
まず、友利 勉議員が発言。町立博物館建設や伊礼原遺跡公園の整備に関する進捗を問われ、町長 野国 昌春氏は「博物館建設の予算が0円になったことが影響している」と説明。さらに町民との十分な協議が行われていなかったと述べ、外構設計業務委託が遅れている現状を指摘した。
次に、子育て支援に関する質疑にも焦点が当たった。友利議員は新生児への支援制度設計について質問。知念喜忠住民福祉部長は、「新たな子育て支援制度の内容を検討中で、今後の実施を目指す」と答えた。子育て支援制度の設計にあたり、住民の声を重視していると強調。
新型コロナウイルス対策についても友利議員が言及。ワクチン接種の進捗状況やキャンセル待ち名簿に基づく余剰ワクチンの利用方法について問われた。町長は、「6月10日現在で2回接種済の人数は794人で、接種率は約12.6%」と報告。さらに、キャンセルが発生した場合はキャンセル待ちの方に連絡を行い、余剰ワクチンの廃棄を防ぐよう努めているとした。
また、教育長の津嘉山信行氏は、GIGAスクール構想に基づく児童生徒へのタブレット端末の配布状況について言及。「家の合計数は完了しており、現在はタブレットを活用した授業の実施に向けた準備が続いている」と述べた。
今回の会議では、伊礼原遺跡や町立博物館を含むさまざまな文化資産の活用法や、子育て支援策、新型コロナウイルス対策についての議論が活発に行われ、地域住民の文化的、教育的ニーズに応えるための施策について議員らが意見交換を行った。特に、博物館建設が町の発展に寄与するか否かが焦点となり、今後の進展が注目される。