令和2年第499回北谷町議会定例会が6月9日に開会した。議会では、町長による行政報告や各部長からの財政報告が行われ、重要議案が数多く提出された。
野国昌春町長は、行政報告の中で新型コロナウイルス感染症への対応について強調した。特に、地域経済への影響を軽減するため、各種支援策の実施を約束した。新型コロナの影響で多くの事業が中止または延期になっている中で、「町内の事業者への支援を国や県と連携しながら進めている」と述べた。
議会では、さまざまな報告がなされ、特に令和元年度の一般会計繰越計算書の報告が重要であった。岸本満総務部長からは、繰越額の利用計画について詳しい説明があり、今後の財政運営に関する見通しが示された。
議案第33号や第34号では、北谷町特別職に属する非常勤職員の報酬改正や監査委員条例の改正が議論され、両議案は異議なく可決された。例年行われているこれらの改正は、地方自治法に基づく必要な手続きの一環であり、町の透明性を高める目的がある。
特に注目すべきは、新型コロナウイルス感染症関連の財政支出に関する議案で、議案第35号、税条例の一部改正について多くの議員から質疑が行われた。 比嘉昌海税務課長は「中小企業等への固定資産税の軽減措置を目的としており、税務課での周知に力を入れていく」と強調し、この施策が地域経済に与える影響を説明した。
また、北谷中学校改築に関する議案第39号も提出され、教育部長から基本設計業務の進捗が報告された。玉那覇修教育部長は「安全で快適な学習環境を提供するため、早急な改築が求められている」と述べ、議会の支持を求めた。
最終的に、町としても新型コロナウイルス対策に関する具体的な施策を強化しつつ、教育、福祉、災害対策の各分野におけるさらなる充実を図る必要があることが確認された。