令和元年第493回北谷町議会定例会は、令和元年12月16日(月)に開催された。この日の議題の中心は、豪雨災害や不登校問題、発達障がい児支援策など、町民生活に関わる重要なテーマであった。
まず、集中豪雨による災害について、岸本満総務部長は、11月22日の豪雨での被害状況を説明した。白比川沿いの57世帯が影響を受け、うち床上浸水が4件、床下浸水が13件、車両故障が12件となったという。このような事態に対し、改善策を迅速に実施する必要性が強調された。
不登校とネットゲーム依存症の関係について、津嘉山信行教育長は、ネットゲーム依存が不登校の一因である可能性を指摘した。実際、教育委員会の調査によると、本町の小中学生の中で、ネットゲーム依存が疑われる生徒が増加しているという。また、青少年支援センターへの相談件数も前年に比べて増えており、この問題の深刻さを伺わせる。
発達障がい児の支援に関して、野国昌春町長は、ライフステージに応じた支援の重要性を述べ、今年度から保護者向けのペアレント・トレーニング事業を実施していることを発表した。特に、発達障がいを抱える子どもたちが適切なサポートを受けられる環境づくりが進められている。
さらに、子育て支援政策については、岩手県遠野市の事例が挙げられ、公立保育園の民営化や待機児童ゼロを目指すプランが参考として紹介された。現在、北谷町でも待機児童対策に取り組んでおり、地域の子育て支援を一層充実させる必要性が示唆された。
この他、戦後75年に向けた取り組みや地域の観光業振興についても言及された。特に、観光業を巡る様々な課題が浮き彫りになる中、北谷町としての今後の戦略が求められている。
最後に、自治会加入率の低下や応急事態に対する備えといった地域社会の課題も話し合われた。町民が一丸となって問題に取り組む姿勢が今後ますます重要になると結論づけられた。総じて、町民生活の向上を目指した議論が交わされた一日であった。