令和6年6月20日に開催された北谷町議会定例会では、米軍基地に関する一連の議題が取り上げられ、強い抗議と要請が決議された。
中でも注目を集めたのは、米空軍嘉手納基地への無人偵察機(MQ-4)の一時配備に対する抗議決議である。この決議を提案した照屋正治議員は、昨年の米空軍による無人機の配備が地域に与えた影響を指摘。新たな配備が基地の機能強化につながることから、地域住民への精神的負担を考慮し、配備の見直しを求める内容となっていると述べた。
発議第13号と第14号は、米空軍嘉手納基地に追加される無人偵察機の配備に関して日米両政府に対する抗議を決議した。また、飛行による騒音問題や不安の声を背景にしたもので、この件に関して賛成議員からは早急な行動が必要であるとの意見が相次ぎ、全会一致での可決が確認された。
次いで、米海兵隊員による建造物侵入事件や窃盗事件についても議論され、照屋議員は、これに関する抗議決議を発表。米海兵隊員による事件の増加は、地域の安全を脅かすものであるとし、関係機関への厳重な抗議を行うことを決定。議員たちは、この事件の再発防止を求める意見書も提出した。
議題には米軍嘉手納基地内でのジェット燃料漏れ事故に対する抗議決議も含まれ、照屋議員は「公共の安全や環境に影響を及ぼす可能性がある事故は容認できない」と強調。さらなる調査と改善を求める内容であった。
これに続き、米軍嘉手納基地に駐機しているオスプレイの飛行再開に対する抗議決議も採択され、先の墜落事故を受けての飛行再開は許可できないとの意見が強調された。議員たちは安全性を重視し、オスプレイの即時撤去を求める姿勢を示した。
最後に、訪問介護費の引き下げ撤回と介護報酬引き上げについても意見書が提出され、介護サービスの充実が求められた。この陳情に関連しては、国に対する要請が全会一致で決定され、訪問介護の維持が地域住民にとって不可欠であることが再確認された。