令和2年6月15日に開催された北谷町の第499回議会定例会では、新型コロナウイルス感染症対策など重要な議題が議論された。
まず、町長の野国昌春氏は新型コロナ感染症対策について説明した。新型コロナウイルスの影響で生活が苦しくなった家庭を支援する取り組みとして、特に子育て世帯や高齢者に対する給付金支給が検討されている。渡久地政志議員は「今後の新たな対策事業の検討」「防災備蓄品の充実」「昼食支援事業の取り組みの必要性」などについて具体的に質疑を行った。
知念喜忠住民福祉部長は、特に子どもを抱える家庭の経済的な負担が重くのしかかっている現状に懸念を表明し、認可外保育施設に通う園児に対する保育料補助や放課後児童クラブへの補助についても言及した。「この支援により、町民が安心して子育てできる環境を整えたい」と強調した。
災害時の避難路についても、対策が議論された。高台への避難経路の指定や、迅速な避難が求められる状況を踏まえ、金城睦彦基地・安全対策課長は「徒歩での避難を推奨しているが、多種多様な避難計画を立てる必要がある」と答えた。特に観光シーズンにおいての避難経路の周知が重要であるとの認識も示された。
さらに、平和行政についても重要議題の一つだった。北谷町では、沖縄戦後75年を迎え、戦争体験の継承が求められている。町長は、「平和思想の普及や教育を進めるための施策を推進している」と述べた。特に、戦争体験者からの学びや、若い世代への教育が重要視され、様々な企画を検討している。
居場所づくりについては、子ども食堂への支援が直接的に家庭の困窮者を支える役割を果たしている。与儀司子ども家庭課長は「今後も、地域との連携を図り、必要な支援を続けていきたい」と述べた。