北谷町議会は令和2年9月25日に開催された第504回定例会で、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う地方財政の急激な悪化対策を議題として取り上げた。この議題に対して、田場健儀議員は、地方税と地方交付税が大幅に減少している現状を訴え、安定した行政サービスを維持するために一般財源の確保が急務であると強調した。また、北谷町の損害賠償責任の一部免責に関する条例の制定についても審議された。これは、町長や特定の役職者について、一定の条件下で免責を受けることを規定するものであり、友利勉議員は、その必要性と妥当性について説明を行った。さらに、北谷町の空家対策の推進に関する条例も可決され、地域住民の生活環境の向上に寄与することが期待されている。
住居表示の実施についても議論され、桑江伊平地区を中心に街区方式で住居表示を行う方針が確認された。これにより、住民の利便性が向上し、地域の特性を活かした住民環境が整備される見込みである。さらに、令和元年度の一般会計歳入歳出決算認定が全会一致で承認され、財政の健全性も確認された。
一方、請願第2号「子ども達の命と地域の安全を守る為の新設町道の運用見直しを求める」案についても審議され、一部採択とされた。この請願は、開設予定の新設町道が保育園近くに開通することによる交通の危険性を懸念したもので、具体的な安全対策が求められた。さらに、陳情として新型コロナウイルス感染対策に係る定期予防接種及びインフルエンザ予防接種についての要望が提出され、地域住民の予防接種に関する周知が強調された。これらの議題を通じ、地域の安全と福祉の確保に向けた町の取り組みが再確認される場となった。全体を通して、議員らは地域課題解決に向けた協力体制を強調し、次なる町の発展に向けた意見交換を行った。