令和4年第526回北谷町議会定例会が6月21日、開会した。本日は一般質問が行われ、複数の議員が町のインフラや福祉施設について尋ねた。特に道路網や公共交通、住宅問題が議論の中心となった。
最初に、與儀誠議員は道路行政について質問を行った。砂辺浜川の拡幅工事について進捗を確認したいと述べ、町長は沖縄防衛局との協議が進んでおり、令和6年度に工事着手を目指す意向を示した。
コミュニティバスに関しても意見が出た。高安克成議員は、利用者からの満足度や障害者への配慮が必要であるとし、町長は利便性向上のための予約制度の改善を検討していると返答した。デマンド型運行への移行が行われたことで、「目的地に早く着くようになった」といった声も寄せられた。
パークゴルフ場の運営開始予定についても議論された。町長は、供用開始は令和4年10月頃になる見込みで、運営方針についても地域の人材を優先的に雇用する方針を示した。
また、高齢者福祉の観点から、健康寿命を延ばす取り組みも話し合われた。仲地泰夫議員は、健康長寿を志向する町の施策の重要性を訴え、特にフレイル対策について北中城村の事例を引き合いに出した。この地域の取組みを参考にし、町内でも連携を進める意義を強調した。
続いて、米須清一郎議員が提出した質問では、空家対策や住宅供給が取り上げられた。町内で空家バンクの設立検討がなされており、那覇市の成功事例として賃貸希望者と空家のマッチングを行う仕組みの検討が期待されている。今後、地域住民の意向を尊重しながら空家の活用を進める考えが示された。
特に注目を集めたのは、観光事業者への支援についての議論である。町長は「観光関連事業者への支援を継続し、地域の経済活性化を図る」と述べ、町内の観光事業が厳しい状況であることを認めた。具体的には、プレミアム付商品券の発行など消費喚起策が今後の施策に含まれる予定である。
最後に、米須議員は町民と事業者への経済対策の必要性を強調した。特に原油高や物価高騰が続く中、給付金や商品券といった直接的支援が求められており、町の生活支援施策について質問を締めくくった。
本日の議会では多様な問題が提起され、各議員がそれぞれの視点から町の発展に向けた建設的な意見を述べた。今後の対応についても町長や担当部長が具体的な計画を考慮しながら、住民の声を反映した施策を検討していく意向を示した。