令和5年第1回杵築市議会定例会が、2023年2月22日に開催された。議事は円滑に進行し、各議案についての審議が行われた。
最初の議事では、会議録の署名議員の指名があり、真鍋公博議員、阿部素也議員、泥谷修議員の3名が選出された。次に、会期の決定が行われ、今期の定例会は2月22日から3月17日までの24日間に決まり、異議なく承認された。
主な議案としては、議案第1号から第31号が一括で上程された。永松悟市長が、当初予算案に関する提案理由を説明した。予算案では、子育て支援が大きなテーマとなっている。「出産・子育て応援事業」では、妊娠届出時に5万円が支給され、加えて子育て世帯への経済的支援が図られると強調された。特に、保育料の無償化が前年度の施策を踏襲しつつ、より広範囲に及ぶことが期待されている。
新型コロナウイルス感染症への対応も重要な議題として取り上げられた。市長によると、ワクチン接種は順調に進んでおり、接種率は県平均を上回る51%に達していると示された。国の方針により、感染症のカテゴリー変更が5月に予定されており、これに伴う各種政策の見直しが行われる予定である。
さらに、特別会計や一般会計の予算案が紹介され、歳入は323億円に達する見込みである。各年度では、物価高騰を考慮し、様々な支出が計上されていることも併せて報告された。特に、子育て世帯や福祉関連の事業に重点が置かれており、未来戦略推進プランに基づく取り組みが続けられる方針である。
最後に、議案第30号として「山香温泉風の郷」の指定管理者についての議論が行われ、一般社団法人山香地域創生機構が候補に選定された。この議案については様々な意見が出され、特に透明性や情報提供の不足が議員から指摘された。議案は原案通り可決されたが、慎重な審議が求められる内容であった。
今後の議会においても引き続き、行政と住民との信頼関係を深化させるための取り組みが期待されている。