令和5年3月定例会で、杵築市議会の一般質問が行われた。主に二宮健太郎議員が取り上げたのは、杵築駅の環境整備計画、給食費の無償化、医療介護の現状、そして認定こども園の運営についてである。
まず、杵築駅の環境整備計画について意見が述べられた。大分空港を宇宙港にする計画が進行しており、杵築市がその恩恵を受けるための施策が求められている。二宮議員は、「杵築駅と大分空港間の直行バスを新たに設けるべき」と市の考えを問うた。これに対し、阿部協働のまちづくり課長は「県や隣接都市と協議し、可能性を探る」と答えた。
次に給食費の無償化に関する質問が続いた。二宮議員は「全国的に給食費の無償化が進む中、杵築市も同様の施策を検討すべき」と強く訴えた。梶原教育総務課長は、宇佐市が給食費無償化を進めている例を挙げ、「杵築市も給食費の無償化を視野に入れた取り組みを考える」としたが、財源の問題もあり慎重な姿勢を示した。
医療介護の現状では、新型コロナウイルスの影響で介護サービス提供に影響が出ていることが指摘された。小俣医療介護連携課長は、「市では高齢者対象に様々な支援策を展開中」と説明した。
また、認定こども園についても言及があった。保護者からの不満の声があがる中、秋吉福祉事務所長は「現在の状況を踏まえ、早急に必要な対策を講じる」と応じた。
最後に、交通手段に関する問題も取り上げられた。特に高齢者の交通手段確保が課題となっており、コミュニティバスの利用促進とともに必要な対策を講じていく方針が示された。また、坂本哲知議員は「地域での交通手段確保が進まないと、今後の高齢者の生活が脅かされる」と警鐘を鳴らした。
議会全体を通じて、今後の施策において地域の特性を生かし、杵築市の魅力を高める取り組みが急がれることが強調された。