令和5年6月22日、杵築市議会では、一般質問が行われ、山香病院の経営状況や、医療機関の整形外科医、麻酔科医の確保問題などが主な議題として取り上げられた。特に山香病院については、過去10年間の経営状況が注目され、経営黒字を維持しながらも医師の確保に苦慮している実情が明らかになった。
山香病院の事務長である宇都宮健士氏は、近年の経常利益の推移を示し、令和3年度には黒字が3億6,757万円に達したことを報告した。コロナ禍での補助金の影響を強調しつつも、医療環境の改善や医師の診療日増加の努力が実を結んでいるとした。これに対し、議員からは整形外科医の常勤配置に関して強い懸念が示され、地域医療の充実には欠かせない要素であることが再確認された。
また、国東市民病院や豊後大野市民病院との比較の中で、山香病院が医師不足に直面していることも明らかになった。市長の永松悟氏は、医師確保のための取り組みを続けているが、医師間の競争が激化している現状を説明した。
さらに、議会では、各議員が「るるパーク」の観光拠点としての重要性に言及し、一日で1万人の来場者を記録するなど、観光資源としての潜在能力が期待されている。観光客を逃さないため、市としての積極的な連携を強化する必要性が訴えられた。