杵築市の全世代支援センターでは、高齢者や子育て世代の様々な相談に対応し、地域課題の解決に努めている。令和2年度には、育児や高齢者関連の相談件数がそれぞれ1872件と1651件に達した。これにより、担当者同士が協力し、包括的な支援を提供する体制が整っている。特に高齢化が進む地域では、地域の見守り活動が重要である。特に80歳以上の方々の生活を支え合うことが求められ、民生委員との連携も強化されている。
新規就農支援については、杵築市では主に4つの支援がある。県との協力による農業フェアの開催、営農指導事業、生活支援のための給付金、施設整備財政支援が挙げられる。この取り組みにより、平成24年以降に新規就農者が45名増えている。
鳥獣害の問題は、特にイノシシによる被害が顕著で、令和2年度の被害額は565万9,000円に達した。報償金については、猟期内外でそれぞれ異なる金額が設定されており、猟友会との協力で捕獲活動の推進が図られている。しかし、予算制約のため報償金は減少傾向にあり、将来に向けて捕獲支援の見直しが求められている。
市営住宅については、現在大田地域に10戸の空き室が存在し、採用が難しい状況が続いている。この空き室をお試し住宅として活用する案について検討が進められており、地域活性化への期待が高まっている。また、杵築市の介護人材確保の取り組みとしては、現在441名の介護職員が活動しており、将来的には更なる人材確保が重要な課題となる。また、より多くの若者に農業の可能性を伝える施策が求められ、地域での持続可能な取り組みが強調されている。