令和2年10月23日に開催された杵築市議会臨時会では、合計5つの議案と報告が取り上げられた。
議事は午前11時に開会し、まず会議録署名議員の指名が行われた。議長である渡辺雄爾氏が、小野義美氏、藤本治郎氏、加来喬氏の3名を署名議員として指名した。
次に、会期の決定が行われ、今回の臨時会は1日限りとすることで異議がなく決議された。これにより、議会は円滑に進行することができた。
続く議案討論では、議案第127号が最も注目を集めた。永松悟市長は、令和2年度杵築市一般会計補正予算の内容を説明した。この補正は、新型コロナウイルス感染症に対応するための施策が含まれており、歳出が1億1,430万2,000円増加し、総額は225億5,513万1,000円に達する。
主に、新型コロナウイルス関連の施策として、テレワークに対応するための施設改修や、持続化給付金を受けた事業者への支援が盛り込まれていることが強調された。特に、総務費ではイベントの中止に伴う給付金や、企業の工夫を支援するための経費が計上されているという点は、多くの関心を集めた。
また、民生費としては障がい児に対する支援が強化され、衛生費ではインフルエンザの予防接種費用を今年度中に無料化する施策が提案された。このような施策は、住民の健康維持を図る意図がある。農林水産業費だけでなく、商工費として観光促進策も提案されており、地域経済全体の回復を目指していることが示された。
質疑に対しては特に異議もなく、討論も活発ではなかったが、すべての議案が原案通り採択された。議案第131号では、新しい教育長の再任に関する同意も無事に議会を通過した。
最後に、戸惑いを感じさせる報告第35号が示されたが、これは本市職員が公務中に起こした物損事故に関するものであり、議会には報告が行われた。これに異議はなく、無事に閉会を迎えた。議会の日程を通して、議員たちは市の施策の進行を確認し、今後の活動へと舵を切る結果となった。