令和4年第5回五泉市議会定例会が開催された。市政一般に関する質問が中心となり、特に空き家問題や児童館の設置についての議論が活発に行われた。
議員たちは、五泉市における空き家の増加に懸念を示した。白井妙子議員は、「空き家が600件以上あるとされ、このまま放置しておくと地域に悪影響を及ぼす」と指摘した。市長の田邊正幸氏は、3月に「第2次五泉市空家等対策計画」を策定したことを述べ、空き家の適正管理や利活用の推進に努力していると強調した。
白井議員は、空き家問題を解決するための具体的な施策を求め、全国的に増えている空き家の管理責任は所有者にあることを指摘した。しかし、所有者が管理や活用に苦しんでいる現状を憂慮し、「市がしっかりとしたサポートをするべき」と提案した。田邊市長は、啓発活動や専門家による相談会を開催し、市民が安全で安心して暮らせる環境の確保に努めると答えた。
また、白井議員は児童館の設置についても言及した。市内には児童館がなく、「子供の遊び場が不足している」と訴えた。これに対し、田邊市長は、「地域のニーズや市民の意見を大切にし、既存施設の活用を含め、児童館設置について検討していく」と回答した。
議論は続き、救急医療や水防の問題も取り上げられた。桑原一憲議員は、五泉市の救急医療体制が新潟市に偏りがちであるとの懸念を示し、地域医療の充実を求めた。田邊市長は、「医療機関への支援を前向きに検討し、市民が安心して医療を受けられる体制の構築に努めていく」と述べた。また、気象アドバイザーの活用についても他の市町村と同様の取り組みを進める意向を示した。
5月3日には新たに民間企業と協力して防災体制の強化を図り、通学路の安全確保にも注意を向けている。教育委員会の伊藤順子教育長は、通学路の合同点検の進捗状況を報告し、交通安全教育の取組の重要性を語った。今後とも観光の振興や子育て支援に力を入れ、市民に安全で安心な環境を提供していくと市長は語った。