令和5年第1回五泉市議会定例会は、2023年3月20日に開かれ、23件の議題が討議された。この中では、特に五泉市長や特別職の給与報酬削減を求める請願が注目され、反対に対する意見が強調された。報酬審議会からの答申では、報酬の引下げ等は行わないとし、報酬削減の請願には「物価高から暮らしを守るための施策が必要」との理由で反対された。
一方、令和5年度一般会計予算の審議では、特に通院サポートタクシー事業についての質疑が活発に行われた。この事業は、村松地域と五泉中央病院を結ぶ定額運行を実施するため、年間利用者数は約2400人と見込まれ、利用者負担額は片道一律1,000円と設定されている。委員会では「実証試験の利用者が多ければ、今後、運行計画全体に影響を及ぼす可能性がある」との意見や、「地域別の利用状況分析が必要」との要望があり、慎重な運営を求める声が上がった。
また、教育委員会に関連し、移動図書館についても詳しく議論された。大蒲原、十全、川内の各集落センターを巡回し、図書の貸出しを行う新事業が実施され、月2回の巡回を予定している。これは、行政機関から離れた地域のサービス向上を狙っている。
さらに、アーバンスポーツ施設の建設に関する予算案も取り上げられ、計画の詳細が求められた。施設の建設費や規模について情報が不足している中、関係者は「市民の意見を反映させるプロセスが重要」と話し、今後の整備について注意を促した。
経済状況や人口減少等、多くの課題に直面している中で、さまざまな施策が必要とされている。議会では市民の生活向上に向けた意見や要望が相次ぎ、今後も活発な議論が期待される。