令和2年9月24日、五泉市議会は第6回定例会で、令和元年度の歳入歳出決算に関する議案及び補正予算について審議・決定を行った。
本会議では、令和元年度の五泉市一般会計や特別会計の歳入歳出決算の認定が主な議題となった。特に、認定第1号の一般会計歳入歳出決算は議論を呼び、賛成意見が多かったものの、「市民に対する説明が不足している」との指摘もあった。この件について、長谷川政弘議員は、「歳出の中で使途の不透明な部分がある」と懸念を示した。
社会保障関連の決算についても言及があり、熊倉政一市民厚生常任委員長は、国民健康保険や介護保険特別会計について、例年通り高齢化の影響を受けた厳しい財政状況が続いていると述べた。特に、介護保険の受給者数が増加しており、歳出が膨らんでいる点が強調された。
議第67号の補正予算に関しても審査が行われ、ここには新型コロナウイルス感染症対応の項目が含まれていた。安中聡議員は、「飲食店への支援が不公平ではないか」との指摘を行い、特別な支援によるバランスを保つ重要性を強調した。市国民健康保険特別会計の補正予算についても、「より多くの市民が恩恵を受けられるよう配慮するべきだ」との意見が集まった。
さらに、インフルエンザ予防接種に関する質疑も盛り上がった。市は国のワクチン供給量を最大限に活用し、接種対象者の増加を図るとの方針を示したが、議員からは量の確保が不安視される声が上がった。安中議員は「他市との比較も重要」とし、それぞれの状況を踏まえた柔軟な対応を求めた。
全体の審議の中で、市長の伊藤勝美氏は、今回提案された補正予算について「地域経済の回復に向ける考えを強く持っている」とし、全体的に市民が活用できるよう計画的な運用を進めていくと述べた。これらを受け、最終的には全ての議案が可決された。
今後の議会運営には、市民からの信頼を得るべく透明性や説明責任が求められる。特に経済的な支援策については、引き続き細やかな対応が必要であるとの意見が多く聞かれた。