令和4年11月の全員協議会において、伊那市の重要な取り組みが報告された。
その中で目を引いたのが、ロボティクス×ウェルフェア推進プロジェクトである。企画部長の飯島智氏がこのプロジェクトの目的を説明した。福祉とテクノロジーを融合させ、地域住民の健康を支援することを目指すとのことだ。目標は、身体的自立支援や外出機会の創出を通じて、住民のQOLを向上させることである。さらにサポート事業として、筑波大学発ベンチャーのパワーアシストスーツ「HAL」を導入し、身体機能の改善を図るという。
一方、伊那西スケート場の廃止が決定され、この春が最後の営業となる。理由として、温暖化による気候変化と経費問題が挙げられた。文化スポーツ部長の宮下宗親氏が説明し、長年利用されてきた施設が自然環境の影響を受けている現実を強調した。現在の伊那西スケート場は、気温の上昇と水漏れの影響で最近は一度も営業できなかったという。
また、ひきこもり相談窓口についても新設されることが報告された。松澤浩一保健福祉部長が詳細を説明し、3ヶ月以上社会活動に参加していない15歳から65歳までの住民を対象にした相談体制が整うとのこと。12月より、専門性の高い職員が相談を受け、支援に繋げることが期待されている。
新型コロナウイルスワクチン接種状況も報告された。接種率は16.3%とされ、オミクロン株への対応は現在進行中である。特に乳幼児向けのワクチン接種が始まり、重症化を防ぐ重要なステップとなる。
さらには西町公民館の譲与についての取り扱いや、観光市有施設の運営状況と今後の見通しも報告され、伊那市は多様な地域振興策を展開するとして市民の理解と協力を求めた。