令和5年3月に伊那市議会定例会が開催され、重要な施策について議論が交わされた。
議会では、令和5年度当初予算に関する報告があり、白鳥 巧市長がその趣旨を説明した。新型コロナウイルスの影響などを受けた市民の生活を支えるため、福祉のさらなる充実が図られる。具体的には、出産祝い金や育児支援策において大幅な増額が計画されている。また、白鳥市長は「誰ひとり取り残さない、持続可能な未来都市」との方針を強調し、全ての市民に対して明るい光を届ける施策に力を入れると述べた。
一方、伊那市の林業振興についての取り組みも語られた。山林所有者や地域住民との連携を強化し、松くい虫等の被害を防ぐための樹種転換、緩衝帯の設立が必要であるとされている。特に、樹種の多様性を保つことが重要な課題として指摘された。市内の森林資源を生かした産業化や、持続可能な社会の実現に向けての具体的な方針が示され、市長は地域の森林資源を活かすための取り組みを約束した。
そして、若者への支援策としては、伊那市出身の大学生に対してUターンを促す施策が強調された。市長は、地域の魅力を伝えるために積極的なアプローチを行い、学生の定住を進める方針を示した。さらに、性的少数者への支援も議題となり、同姓パートナーシップ認証制度の導入に向けた取り組みが検討されていることが報告された。
今回の会議では、様々な課題に対する前向きな対策が議論され、特に福祉や環境保全に対する関心が高まっていることが感じられた。市民の皆さんが安心して暮らせる伊那市を目指し、議会は今後も市と共に様々な施策を進めていくことが期待されている。