令和2年3月の伊那市議会では、高遠町総合支所庁舎建設や災害時の避難対策、地域の遊び場に関する議論がなされ、特に高遠町地域の住民が避難場所に対する関心を寄せたことが注目される。
高遠町では、耐震問題を抱える旧庁舎の解体が急務であることを指摘し、行政の早期対応を強く求めた。市長は、旧庁舎解体のための予算計上がされていない理由として、土地の一部が私有地であることを挙げた。また、庁舎新設に向けて、高遠地区の地域協議会が取りまとめた意見に基づく形で、候補地の選定が進められていると説明した。
この地域協議会では高遠町総合支所の役割と機能の見直しを行い、報告書を基に、住民の意見を集約しながら進めてきた成果を発揮。市長は令和7年度には新庁舎建設が可能との期待を示した。
次に、遊び場の充実に関する市民の声が議会で取り上げられた。特に高遠エリアでは、子供たちへの遊び場不足が指摘されており、周辺の公園や遊具の点検結果に基づく安全管理が強調された。市は公共遊具の管理を行いつつ、児童遊園地の整備や遊具の更新を行う意向を示した。
さらには、高遠石工の観光資源活用についても市長が言及し、地域の魅力を発信するためのイベントや連携の強化について計画を述べた。地域協議会や他の観光団体との協力を得て、観光振興を進める方針。
これらの議論から、伊那市は地域の未来に向けて踏み出し始めている。住民の声を丁寧に聞き取りながら、早急な解決が期待されている。