令和5年6月13日に開かれた伊那市議会定例会では、市の重要な政策に関する議論が行われた。
特に、地域資源を生かした取り組みとして、森林資源や農業の振興が強調された。
市長は、伊那市が目指す持続可能な循環都市について語り、森林と農業の両面を強調した。特に、「伊那市50年の森林ビジョン」の重要性に触れ、戦略的に進める姿勢が示された。
伊那市は、生産者や市民との協働による地産地消の推進を掲げ、特別栽培米や有機農業の取り組みを強化している。これにより、市内で消費される食材を増やすとともに、生産者の収入向上を実現し、農地の保全に寄与する。
また、全国的に話題となっている小水力発電についても、伊那市の特徴として強調され、豊富な水資源を利用した発電の推進が期待されている。市内の小水力発電所は既に9か所あり、このエネルギーを最大限に活用することで、地域の持続可能性を高めることが目指されている。
交通政策については、地域住民の移動手段としてのふれあい交通サービス、特にぐるっとタクシーと市街地デジタルタクシーの運行状況が報告され、利用者の利便性向上に向けたさらなる協議の必要性が確認された。市民が利用しやすい環境を整えることが求められている。
市長は、農業の振興と地域資源の活用に向けた広い視野を持ち、地域全体の活性化に寄与する意欲を示した。特に、新たな農業の形を模索し、地域おこし協力隊との連携による具体策の提案に期待が寄せられている。
最後に、全ての施策は市民参加が不可欠であり、協力と連携の大切さが強調され、地域の意識向上が志向された。この一連の議論は、伊那市が直面する人口減少や高齢化社会への対応策として、大変重要な内容であった。