令和4年5月10日に開催された伊那市議会全員協議会では、議長選挙の立候補者による所信表明が行われた。
臨時議長を務めた白鳥敏明氏が、コロナ禍以降の経済復興と市民生活の向上を強調した。新型コロナウイルス感染症の影響から抜け出しつつあるが、今後はウイズコロナの時代に対応する必要があると指摘した。
白鳥氏は、立候補の意気込みとともに市議会の役割についても触れた。特に、監視機能、政策立案機能、民意吸収機能が重要であると述べ、市長との関係性を厳密にすることが大切だと強調した。また、議員は市民の声に耳を傾け、その声を基にした活動の重要性も語った。
伊那市が設立から16年が経過し、若返った議員の活発な意見交換が期待される現状についても言及し、議会改革の必要性を訴えた。具体的には、平成24年に定めた議会基本条例に基づく改革や市民との意見交換会の開催が市民に開かれた議会につながると考えているとした。
また、議会改革関連では議会改革特別委員会の設置と市民の参加を促す方法が必要だとし、「議会モニター制度」の創設や子供や女性議会の開催を提案した。
さらに、道路・戸草ダム問題に関しても言及し、整備が進む道路網が市民生活に及ぼす影響を調査研究する必要性を訴えた。リニア中央新幹線や三遠南信自動車道の開通を見越し、各種交通手段の整備が求められている中、地球温暖化による異常気象対策も重要であると警鐘を鳴らした。
最後に、白鳥氏は自身の政治信条として「情熱をもって行動し、地域に貢献する」を掲げ、信頼される議会を目指して全議員の支持を訴えた。所信表明は終了し、全員協議会は閉会となった。