令和元年9月13日に伊那市議会で行われた定例会では、地域の重要な課題について鋭い問いと意見が交わされました。
特に新生児聴覚検査の制度拡充に関する話題が注目され、聴覚障がいを持つ子供たちが抱える課題を解決する必要性が強調されました。現在、新生児聴覚検査は任意で受けることができ、検査の受診率には課題が存在しています。「経済的困難により受診しないケースが多く、これを解消するために公費を充実させるべきである」と指摘する声もあり、伊那市長の白鳥孝氏は、「新生児聴覚検査の助成について検討したい」と述べました。
また、合計特殊出生率についても議論があり、食や住まいの環境を整えることが子育て支援には不可欠であるとされました。市内の合計特殊出生率は最近は下がきているものの、「共同で子育てを行う環境を整えることで、より多くの家庭が子供を育てる意欲を持てるようにしたい」との考えが示されました。
予算の関係からすぐに実施するのは難しい部分があるものの、赤ちゃんの健やかな成長を応援する体制の重要性が改めて確認され、各関係者の意見を反映させることの重要性が確認されました。
高遠町総合支所庁舎の建てかえ問題については、老朽化のために既に移転している状態の庁舎をどう整備するか、また支所機能をどのように維持するかの検討が進められており、「地域の声をしっかり反映させながら、着実に進めていく」と市長が強調しました。
伊那市としては、今後の施策において地域の特性や住民ニーズをふまえた必要な支援体制を整え、住む人々へのさらなる助けとなるよう努めていく姿勢が示されています。