令和4年6月16日、伊那市議会の定例会が開かれ、戸草ダム建設に向けた議論が行われた。本会議では、過去の降雨による洪水や土砂の影響を背景に、ダム建設の重要性が強調された。特に、三峰川は暴れ天竜とも称され、その周辺での洪水被害の歴史が語られた。
美和ダムの再開発が進められる中、戸草ダムの必要性についても言及され、地域の治水対策の強化が求められた。市長は、流域治水の観点からも、このダムが不可欠であると述べ、その早期着工を強く要望した。
次に、通学路の安全に関する取り組みとして、172か所に及ぶ危険箇所が特定され、その対策が進められていることが報告された。特に、春富中学校の生徒たちが自ら出した提案やアイデアが市側に受け入れられるなど、学生の意見が反映される場面が多く見られた。また、金沢市のモデルを参考にした道路環境改善策も導入される可能性が示唆された。
新型コロナウイルスによる影響も議題に上がり、高齢者や子供たちへの支援が強調された。特に、高齢者に対する生活・意識調査や、保育園での透明マスク使用の提案がなされ、地域での密なつながりの重要性が再確認された。さらに、学校給食の黙食や、子供たちの精神面への影響が考慮される必要があるとの意見も挙がった。
このような議論の中、全体的に、伊那市が直面する課題、特に災害対策や交通安全などの点で、流域一体となった活動の重要性が示され、市長による強いリーダーシップの下、今後の方針が進められることが期待されている。