令和6年6月20日、伊那市議会は定例会を開催し、議員たちが多くの重要な課題について議論を交わしました。
回覧板の利用状況が注目され、多くの古いタイプの回覧板が現存していることが発覚しました。唐木拓議員は、伊那市が配布する青い回覧板が実際に利用されているかどうかを問いました。市はこのような回覧板が各地区で希望に応じて使われているとの説明をしましたが、古い回覧板が大量に使用されている現状は把握していないようです。情報が正しく伝わっていない現実が浮き彫りとなりました。ひとつの提案として、デジタル化が進む中で回覧板の役割を見直し、適切な情報伝達方法を審視する必要性が指摘されました。
また、除草に関する議論では、道路の草が見栄えに影響を与えるとの意見がありました。唐木議員は、初期段階で除草剤を使うことで草が盛り上がる前に対処することが重要であると訴えました。市としても、アダプトシステムを通じて市民の協力を得て、地域の美化を図る努力をしているとのことですが、さらなる関与を促すことが必要だとされました。市民が自発的に草を抜くことで、道路が美化されることが望まれています。
女性の起業支援に関しては、伊那市には豊富な水資源があるものの、現在の総合計画には水産業が含まれていないことが問題視されました。三石佳代議員は、ウナギとドジョウの養殖事業を特産品開発の一環として進めてはどうかと提案しました。市は、この提案には関心を示しつつも、地域の特性や状況を鑑みたうえでの研究が必要だとする姿勢を示しました。
また、自主財源の確立に向けた取り組みとして、ふるさと納税の返礼品に力を入れていくとの発言がありました。伊那市では、人気の高い返礼品としてハードディスクやポータブル電源など、さまざまな商品が挙げられました。こうした新たな特産品の開発が市の経済の強化につながると期待されれています。