令和元年6月10日の伊那市議会全員協議会では、地域活性化に向けた多様な施策が話し合われた。
特に注目されたのは、ドアツードア乗合タクシーの運行結果と、遠隔医療モバイルクリニックの実証事業についてである。
企画部長の飯島智氏は、ドアツードア乗合タクシーについて、運行結果が期待通りであると述べた。市内の高齢者が利用しやすいシステムとして評価され、導入の意義が強調された。また、タクシー会社からの反応も良好で、多くのドライバーがシステムの使いやすさを認識しているという。
続いて、遠隔医療によるモバイルクリニック事業についても説明された。医療機関との連携が重要で、医師とのリアルタイムでの連携体制を構築することが目指されている。これにより、急病患者への対応が迅速になることが期待されている。
さらに、地方創生アルカディア事業について議論が行われた。地域における子育て環境の整備が求められ、教育費の問題や移住促進策が話題に上った。
文化スポーツ部の宮下宗親氏は、伊那市生涯学習センター及び再開発ビルの改修事業、いなっせESCO事業について報告し、経費の削減が見込まれていると述べた。この事業により、省エネ効果が期待され、持続可能な環境作りに寄与することが強調された。
丸紅伊那みらいでんき株式会社への出資についての報告もあった。市民生活部長の伊藤博徳氏は、地域密着型ビジネスの発展を図るため、電力販売を通じて地域の活性化を目指していると明言した。
最後に、伊那市のICT教育分野での進展も紹介された。教育次長の馬場文教氏は、タブレット端末の導入について言及し、今後のICT活用教育の推進を約束した。市は、教育現場においてICT技術を最大限に活用する方針で進めているという。
協議会の結果、地域活性化に向けたさまざまな取り組みが次々に報告され、今後の展開に期待が寄せられた。