令和5年5月16日、伊那市議会臨時会が開催された。今回は多くの議案が上程され、重要な決定が行われた。
特に注目されるのは、令和5年度一般会計第1回補正予算についての議案である。この議案では、エネルギーや食料品の価格高騰対策が中心となり、3億4,730万円の追加が承認された。伊藤博徳総務部長は、具体的には「住民税非課税世帯への一世帯当たり3万円支給や、低所得の子育て世帯への5万円の支給を準備する」と述べており、国や地方自治体が協力して生活支援を行う意義を強調した。
また、議案第2号では、国民健康保険税の軽減措置についても話し合われた。この措置は、5割軽減対象世帯や2割軽減対象世帯が約40世帯ほどの増加を見込んでいるとのことで、城倉良市民生活部長がその見込みを示した。このような施策が、地域の経済状況に与える影響を注視している。
さらに、議案第6号にて教育委員会委員の任命についても提案された。黒河内貴氏の継続任命が承認され、白鳥孝市長は「教育に関する幅広い見識を持つ方であり、適任者である」と評価した。
財産処分に関する議案第7号では、伊那市が保有する土地の売却が決定された。米玉堂食品株式会社への土地売却により、新たな物流倉庫の建設が期待されている。この件に関し、重盛巧商工観光部長は「地域経済の活性化に寄与する重要な取引である」と述べ、その影響を強調した。
最終的には他の議案も円滑に進行し、すべての議案が原案通り可決された。議長は「市民生活に直結する施策について、力強い後押しをいただけたことは意義深い」とのコメントで閉会した。本議会は、地域の発展や市民福祉向上に向けた重要な政策が進められたことが大きな収穫となった。