令和4年5月11日に開催された伊那市議会臨時会では、複数の議案が審議された。
重要な議題は、専決処分の承認に関わるものであった。今回提出された議案は3件あり、伊那市長の白鳥孝氏からそれぞれの議案内容が詳細に説明された。特に議案第1号は、伊那市税条例等の一部を改正するものであり、住宅ローン控除の適用期間延長や固定資産税の上昇幅の緩和といった内容が含まれている。城倉良市民生活部長は、「国の令和4年度税制改正に伴い、改正に速やかに対応する必要があったため、専決処分を行った」と強調した。
次に審議されたのは、教育委員会委員の任命についてである。伊那市長は、北原秀樹氏を再任することを提案し、その資質についても言及した。しかし、三石佳代議員からは、教育委員会の構成に現役の教育関係者をもっと含めるべきとの意見が出された。これに対して伊藤博徳総務部長は、「教育委員全体でその点はカバーされている」と説明した。
監査委員の選任についても議題に上がり、北原藤重氏と池上忍氏の候補が提案された。白鳥市長は、両者の信頼性や経験を評価し、議会に同意を求めた。
さらに議案第7号と第8号では、それぞれ財産（土地）と財産（建物）の取得が審議され、特に馬の背ヒュッテの取得に関する質疑が多かった。飯島光豊議員は、取得の妥当性について懸念を示し、「コロナ対策を含む改修費用は見込まれるが、どの程度の投資が必要か不透明感がある」と問いただした。
他にも、長野県上伊那広域連合議会議員や伊那中央行政組合議会議員の選挙が行われ、議長による指名推選が採用される運びとなった。全体的に、議会内では新型コロナウイルス対策や市民税の減免などに関わる重要な案件が多数提案され、充実した議論が展開されたことが報告できる。議会はこうした案件を通じて市民のニーズに応えるべく、今後も迅速な対応を進めていくとしている。