令和3年6月伊那市議会定例会が開会し、市議会は全21名の議員が出席した。議事の中で、白鳥孝市長は新型コロナウイルス感染症が依然として収束しない状況にあると述べ、感染拡大防止に協力した飲食店への感謝を伝えた。長野県は感染警戒レベルを5に引き上げ、特定の地域での飲食店に対する営業時間短縮の要請も行った。
市長は、伊那市も新型コロナウイルスの影響を受けた子どもの貧困問題に取り組むため、「伊那市子どもの未来応援隊」を設立したと報告した。この取組は、子ども食堂の支援やフードバンクの構築を目指すもので、地域全体で子どもを支える体制を整えるためのものと強調した。
また、市長はワクチン接種状況についても言及し、65歳以上の高齢者に対する個別接種と集団接種が順調に進んでいることを述べた。市内の医療機関との連携を強化し、予約方法の改善を図ることも伝えた。
さらに、伊那市は「SDGs未来都市」に選定され、持続可能な開発目標に基づく取り組みへの評価を得たことを報告した。市長は地域活性化や環境問題への意識を高めるため、SDGsの理念を大切にしながら市の発展を目指す考えを示した。
今回の定例会では、議案の審議も行われ、議案第1号から第4号は市道路線に関する内容であり、議案第5号では固定資産評価審査委員会条例の改正が提案された。さらに議案第6号と第7号では水道事業及び下水道事業に関する条例改正が日時が提案された。最後に、令和3年度一般会計の第3回補正予算案も討議され、主に新型コロナウイルスの影響を受けた事業への補助が含まれる内容となった。
市は新型コロナウイルス対策として、約1億5,790万円の追加予算を提出し、子ども食堂の支援や低所得者世帯への支援策を強化する方針を示した。議会での詳細な議論を経て、適切な施策が実現されることが期待されている。