令和2年12月9日、門川町定例議会が開催され、様々な議題について議論が交わされた。
特に注目されたのは、町の非核宣言自治体の標榜についての質問である。水永正継議員は、核兵器禁止条約が国際的に効力を発する運びであることを背景に、町からの明確な姿勢を求めた。町長の安田修氏は、非核平和宣言を支持しつつも、「町民への周知を優先する」と述べ、具体的なモニュメント設置の実現には消極的な姿勢を見せた。町の公式な宣言を強調し、町民とのコミュニケーションの強化が必要であることを指摘した。
次に取り上げられたのは、歩道の改善についての要望である。議会内での意見交換の結果、町内の歩道が狭くて傾いている状況を鑑み、安全確保のための改善が急務とされている。安田氏は、現在の歩道整備の方針を述べつつ、全体的な改善に向けた取り組みを約束した。特に高齢者や障害者の移動に配慮した改修が必要であるとの意見もあった。
また、通学路の危険箇所についても話し合われた。山岡節夫議員から、通学路に関する具体的な危険箇所の改善状況についての質問が寄せられた。町長は、危険箇所の把握とその対策に取り組んでいると発言し、さらなる見直しが必要との声に耳を傾ける姿勢を示した。特に子供たちの安全を守るための暫定策が必要であるとの認識が共有された。
次に神﨑千香子議員が提起した子供の虐待防止と子ども家庭支援拠点の設置についての重要性。しかし、町長は、包括的な支援体制の整備と人材確保の難しさを指摘した。この支援拠点の設置が令和4年までの目標であるとの説明を行い、急務である旨を強調した。
最後に町道加草中村線の整備に関する進捗状況も報告され、今後も県との協議を続け、事業化を進めるとともに、健康的かつ安全な町づくりの実現に向けて努める意向が示された。議会はこの日程で全ての議題を終了し、会議は散会となった。