いの町議会は、令和2年第4回定例会を開き、様々な重要議題が取り上げられた。
病後児保育の実施や移住政策など、町民生活に直結する施策の進捗が特に注目されている。森田千鶴子議員の質問に対し、町長の池田牧子氏は、病後児保育事業の開設に向け、令和3年度中を目指す意向を示した。病後児保育は、子育て支援施策の一環であり、特に共働き家庭にとって、必要不可欠な制度との認識がある。病後児保育では、児童がある程度回復した状態での受け入れが想定されており、感染症などに配慮した内容となっている。
一方、地域連携の強化も重要なテーマとなっており、町長は、住民とのコミュニケーションを深める施策の必要性を強調した。特に、合併前からの長年の懸案である度重なる住民要望を迅速に反映させるため、多様な対話の場の設置が求められている。議会では、住民と行政が直結した意見交換会の再開が期待されている。
加えて、基金の利用など財政的な工夫による新たな施策の展開が、業績評価に関する議論の中で重要視されており、後の施策形成に影響を与えることが予想される。特に、今後も続くかもしれないコロナ禍を見越し、基金の適切な運用を行うことで柔軟な対応が求められている。また、国の補助金や支援策を活用しながら、地域の特性に合った施策を展開していく必要性が謳われている。
さらに、仁淀病院や特別養護老人ホームにかかる経営状況も議題に上がり、これらの施設運営が地域の福祉向上に向けた鍵を握るとされている。病院の赤字問題や財政健全化対策が求められるなか、町は今後社会保障費の見直しやサービス改善にどう取り組むのかが注目されている。
最後に観光に関連する議題では、町内の観光振興策の進展や、専門的知識を持つ人材の確保が議論された。観光協会の体制を強化し、地域資源を生かした誘客体制と地域活性化への道筋を探る方向性が示された。 今後も定期的な情報発信や地域間の連携を深め、いの町の魅力を再発見する試みが期待される。