いの町議会は、令和3年第4回定例会において、高知西バイパスの全線開通を含む重要な議題を中心に議論を行った。
開通した高知西バイパスは、47年間の開発を経て、ついに全線が開通した。この開通により、いの町は予想される交通量の増加や経済的効果に期待を寄せているが、同時に地域社会への影響についても懸念が示された。
高橋幸十郎氏は、開通を受けた道路政策の見直しについて言及し、「道路政策の現状と今後についてお伺いしたい」と強調した。高知西バイパスが完工したことにより、町の道路政策が問われることは必至であり、未整備の生活道路についても改善の必要性が痛感される。
また、吾北分校の存続と再編についても議論が行われた。教育長の藤岡孝雄氏は、「吾北地区の学校再編には多くの課題があるが、現状を維持しつつ、新たなビジョンを策定する必要がある」と述べた。地域での少子化が進む中、学校の在り方を再考する時期に来ているという点も重要視されている。
さらに、仁淀病院の運営に関する質問が飛び交い、病院の役割や地域医療の重要性が再確認された。町長の池田牧子氏は、「仁淀病院が地域に根差した医療を提供し続けるために、さらなる改革が必要」との考えを示した。
また、財政問題も重要なテーマだった。井上敏雄氏は、「町の財政が困難な状況にある中、補助金が減少している」と警鐘を鳴らした。町の財政運営への懸念が表明され、今後の資金管理の透明性を求める声が上がった。
さらに、議会では「特別委員会の設置」に関する意見も出され、流域治水の重要性が再認識された。議員たちは、地域の浸水被害に対する具体策として、地域住民参画型の治水対策を進める必要性を強調した。