いの町議会の令和3年第1回定例会が、令和3年3月8日、いの町議事堂で開催された。議案の中でも、令和3年度一般会計予算や仁淀病院に関する補助金が主要な議題となった。特に、仁淀病院への補助金の増額が注目されている。
具体的には、仁淀病院への負担金が前年対比で、約5億5,000万円に増額されたことが報告された。池田牧子町長はこの増額を「昨年度分と新年度分の支出を合わせたもので、今後は当該年度内の支出を目指す」と説明した。また、県からの指導に基づいて、これまでの会計処理を見直すことが必要だと強調した。
さらに、公共交通に関しては、いの町内の循環運行サービスやデマンド方式の乗合タクシーの運行についての意見が交わされた。利用者の高齢化が進む中、運行費が増加しており、適切なサービス提供について議論が続いた。特に、補助額がどのように設定されているのか、今後の公共交通の在り方について新たな方策が求められている。
コロナウイルス感染症に対する対策も重要なテーマとなり、町民生活に与える影響が懸念されている。特に、国や県からの給付金の執行状況や、地方独自の支援策について多くの質問が出された。これに対して、町の財政運営がどのように行われるのか、柔軟な対応が求められていることが強調された。
また、住宅浸水対策条例についても議論された。この条例は、枝川地区における浸水被害を軽減するため、新たな建設基準を設けるもので、今後の進展が注視される。議員からは、地域住民の理解を得るためにしっかりとした周知活動が必要だとする意見があり、自治体の対応が求められている。
いの町の行政運営においては、今後の高齢化社会や自然災害への備えなど、さまざまな課題が横たわっている。議会では、これらの課題を解決すべく、積極的に議論を重ね、町民サービスの向上を図る姿勢が強調された。町の将来に向けて、しっかりとした計画が必要不可欠であるとの認識がある。